『남영신의한국어용법핸드북』和訳と単語

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2021年1月14日

100~102ページ

가슴에 맺히다 心にわだかまりが出来る
가슴에 못을 박다 心を深く傷つける
가슴에 불이 붙다 胸が熱くなる、胸焦がれる
가슴에 손을 얹 胸に手を置く(心静かに思案する様子)
가슴에 (와)닿다 感動する
가슴을 쓸어내리다 安堵する
가슴을 앓다 ①胸を病む②胸を痛める、ひどく心配する
가슴을 에다 胸をえぐる
가슴을[이] 에이다 胸を〔が〕えぐられる
가슴을 저미다 (思いや感じが)深刻で切々として胸をえぐるようである
가슴을 쥐어뜯다 悔しくて胸が詰まるほど憤慨する、胸をかきむしる
가슴을 쥐어짜다 (思い通りにいかず)いらいらしながら思いめぐらす
가슴을 짓찧다 心にひどい苦痛を受ける
가슴을 치다 ①胸を打つ②胸に大きな衝撃を受ける
가슴을 태우다 胸を焼く、胸を焦がす
가슴을 털어놓다 胸中を吐露する
가슴을 헤처 놓다 胸中を吐露する
가슴이 내려앉다 驚いたり落胆したりする、肝を冷やす
가슴이 뜨끔하다 (心にやましいことがあって)ぎくっとする、胸を突く、はっとする、どきっとする
가슴이 메다[미어지다] 胸が塞がる、胸が張り裂けそうだ
가슴이 벅차다 (喜びや感激で)胸がいっぱいになる
가슴이 부풀다 胸が膨らむ
가슴이 뻐근하다 胸が塞がる
가슴(이) 설레다 胸騒ぎがする、胸がわくわくする
가슴이 섬뜩하다[선뜩하다] 突然驚かされて強い不安・恐怖を感じる、ぞっとする、ぎくっとする
가슴이 숯등걸이 되다 大変気をもむ、やきもきする
가슴이 쓰리다 胸が焼ける
가슴이 아프다 胸が痛む
가슴이 찔리다 非常に呵責を感じる、胸を突かれる
가슴이 찢어지다 胸が張り裂ける
가슴이 타다 胸が焦がれる
가슴이 터지다 胸が張り裂ける
가슴이 후련하다 胸がすっとする

마음 心、気持ち、考え
가슴 胸
근 斤
숯등걸 炭窯で完全な炭にならずに残った炭材のかけら
숯 炭
등걸 (木の)切り株
온전하다 欠けた所がなく完全だ、まともだ
섬뜩하다 (身の毛がよだつほど)ひやっとする、ぎくっとする、ひやりとする
뜨끔하다 ①ちくりと痛い②(精神的に強い衝撃を受けて)ぎくっとする、どきっとする、びくっとする
찔리다 ①刺さる、刺される②咎める③突かれる

전령사 伝令使
벌렁거리다 ①せかせかする②(心臓が)ばくばくする
뿌듯하다 ①きっちり入っている、ぴったりだ②ぎっしり詰まっている、一杯だ、満たされている
대견스럽다 ①満足だ、殊勝だ②とても大事にしているようだ③非常にきつそうだ、大変なようだ
짓찧다 ①何度も強く搗く、搗き砕く②ひどく踏む③小突き回す
벙어리 냉가슴 앓듯 하다
아리다 ①(辛みが強く)ひりひりする、えがらっぽい②(傷口などが)ひりひりと痛む
사무치다 ①(身に)しみる、胸が痛む②遠くまで及ぶ
속삭이다 囁く、ひそひそと話す
육자배기하다[六字-]朝鮮半島の南部で広く歌われる雑歌
앞세우다 (息子・嫁・孫を)親より先に死なせる、先立たれる
뻥 ①穴が急に大きく開く様子;ぽっかり
내뱉다 ①(唾・痰などを)吐き出す、吐く②吐き出すように言う、言い捨てる③(溜息を)つく 
헤치다 ④(裾を)開く、はだける
여미다 整える、直す
후비다 ①(穴などを)ほじくる、ほじる②(秘密やあらを)ほじくる
깃들다 ①静かに包む②宿る、籠る
조물주 造物主
-ㄹ지언정 (例え)~しようとも、~であろうとも
가슴노리:‘가슴놀이’의 북한어.가슴의 맥박이 뛰는 곳.
가슴걸이:①말의 가슴에 걸어 안장에 매는 가죽끈.②소의 가슴에 걸어 멍에에 매는 끈.
가슴둘레 胸囲、バスト
가슴앓이 胸痛
가슴팍 =가슴패기 胸元
앞가슴 ①胸部、胸元②チョゴリなどの前身ごろ
동가슴:두 젖 사이의 가운데. ⇒규범 표기는 ‘앙가슴’이다.
생가슴 取り越し苦労、無駄な気遣い
앙가슴 乳房の間、胸の中央
덴가슴 (火傷した胸の意で)ひどい目に遭って懲り懲りする気持ち、怖気づいた心
새가슴 ①鳩胸②臆病者、小心者
젖가슴 乳房のある胸のあたり、バスト
마음가짐 心がけ、心構え、覚悟
마음결 気質、気立て
마음껏 心行くまで、満足するまで、精一杯
마음눈 心眼
마음대로 気ままに、思った通りに、勝手に、思い通りに、随意に
마음먹다 決心する、心に決める
마음보 (主に悪い)性格、性根、根性
마음성 心根、気立て
마음속 心の中、心中
마음씨 心根、心がけ、気立て
마음자리:마음의 본바탕 
마음잡다 腰を据える
당길마음 欲心、我欲
딴마음 ①上の空②背こうとする心、異心、二心
본마음 本心、真心
참마음 真意、本心、心底
하늘마음:하늘처럼 맑고 넓고 고요한 마음을 이르는 말. 
한마음 心を一つに合わせること、一心

 

2020年11月19日

91~93ページ

土地/土/土地

 ひどく憤って悔しいことが起こると、「地面を打つべきこと」といい、溜息をつくようになると「地面がへこむほど(地面に穴が開くほど)」溜息をつく。食べていく道はひたすら「土地を耕す」ことしかないからといって、「農業で暮らしていく」農民らはただ地面を掘りながら、地面がへこむほど溜息をつきながら生きたようだ。それ故、彼らにとって土地は恨の対象となった。
 土地とは、地球の表面の中で水で満ちた部分を除いたところを言う言葉だ。「土地が肥えていれば」その文化も肥えるようになり、「土地が荒れていれば」その文化も自然に荒れ果てる。広い広い土地の中で自分が「耕す土地一枚」も持つことができない人々がどれほど多くいて、「耕して食べる土地」を探すためにどれほど凄絶な戦いを行ってきたか?
 今日の物質万能の時代に、たとえ人間の「値段が地に落ちた」と言っても、この世の主人公は以前として人間だ。土地のある限り、人々は「土地に頼って」生きていきながら、次第に大切にし合い、助け合いながら相手の価値を知ることになるだろう。「土地の広いことを知らず、空の深いことのみを知る人」はのっぽよろしく背だけが高くなりうる。こうした人に土地が広いことを理解させることにより、共に生きる楽しさを感じるようにさせよう。あるいは、私たちがこの世を生きるに値する世の中にすることは、それこそ「地面に手をついて泳ぐことだ(非常にたやすいことだ)」。
 土地は土からなっている。岩が砕けて石になり、石が砕けて砂になり、砂が砕けて土になる。土は柔らかいので、手で一握り握ることができ、水を掛けると手で捏ねることができ、いくら固い所でもシャベルと草刈り鎌で掘ることができる。土を掘って作ったくぼみに鳳仙花の種を植えて根元の土を盛り上げた後に足で踏んでおくと、間もなく鳳仙花の茎から赤い花がうっとりするほどきれいに咲く。その花を摘んで手と足の爪を染めるとどれほど美しいか。こうした楽しさを与えるのがまさに土地であり土だ。「土から出でて土を触りながら老いたこの農夫にとっては、田と畑を耕す人の運命はそのまま仙人だった。こうした農夫にとっては、土、土地はそのまま希望であり喜びだった。」イ・ムヨンがこう告白しただろうか。

 토지土地は「땅土地」と同じ意味を持っているが、「땅」に比べて使い出が少ない。せいぜい「土地台帳」を作ることに使われ、「土地測量」に使われる。ひどく事務的で計量的な所にのみ使われるだけで、人間の生活と結びついた多様な感情を代弁できない。それゆえ、パク・キョンニの小説「土地토지」は、その地に頼って生きていく無数の人々の話を盛り込むには、小説の題名として「땅」に及ばない。「肥えた乳房のような柔らかい土」が覆っている土地、その土地が私たちの生活の拠り所だ。

 農作業を行う土地は「農地」、建物を建てる土地は「敷地」、工場を建てる土地は「敷地」、このすべてを合わせられる土地땅が土地토지だ。そして、土地토지は土から成っている土地땅に昇華して初めて、計算を越えた耕地、人間の感情が込められている耕地になることができるようになる。

원통하다[冤痛-] 悔しい、残念だ、無念だ、恨めしい、残念でならない
농-농투성이 農夫を貶めた言い方
부치다 耕す
뙈기 (田畑の)一区画、ごく狭い土地(主に田畑)を数える語
멀대 のっぽ 키가 크고 멍청한 사람을 놀림조로 이르는 말 背が高くてぼうっとしている人をからかって言う言葉
멍청하다 間抜けだ、ぼうっとしている
어쩌면 どうすれば、どうして、ひょっとすると、あるいは、あれ、まあ
이기다 (粉・土などを)こねる、練り混ぜる
삽 シャベル、スコップ
호미 草取り鎌
구덩이 (地面の)くぼみ、へこみ、穴
봉숭아 鳳仙花
북을 돋우다 (植物の)根元の土を盛り上げる
탐스럽다 うっとりするようだ、魅力的だ、(欲しくて)喉から手が出そうだ
살지다 肥えている
젖가슴 乳房のある胸のあたり
터전 (生活の)拠り所、基盤

 

2020年10月22日

88~90ページ

치욕 恥辱
신통찮다 思わしくない、すっきりしない
신통하다[神通-] ①(すべてのことに)不思議なほどよく通じている②新奇だ③(薬効が)あらたかだ、不思議によく効く④感心だ、称賛に値する
배가 맞다 ①(男女が)情を通じる②(よくないことをするのに)気が合う、ぐるになる
꾸미다 ②(はかりごとを)たくらむ
등 따습고 배 부르다
따습다 (ほどよく)暖かい、ぽかぽかしている
등 시린 절 받기 싫다 背筋の寒くなるお世辞は受けたくない(自分が冷遇した相手から手厚いもてなしを受けるのは気が引ける)
시리다 (体の一部が)しびれを感じるほど冷たい、冷ややかだ、冷たく感じる
푸대접 冷遇
등이 서늘해지다 背筋が冷える
서늘하다 ①ひんやりしている、涼しい②(ふいにおどろいたりおそれたりして)ひやりとする、ぞっとする③(雰囲気などが)冷え冷えとしている
장차[将次] 将来、今後
변을 당하다 ひどい破目に陥る
변[変] 異常な事件;災難、不幸;変乱、大騒ぎ
등이 터지다 大きな被害や打撃を受ける
배가 터지다 腹が裂ける
어르다 (子どもなどを)あやす、すかす
등 치고 간 낸다 背中を叩いて肝を抜き取る(うわべは相手を助けるふりをして実は自分の利益だけ図る)
배를 두드리다 腹を叩く
붕긋하다 (丘などが)小高い、盛り上がっている
어루만지다 ①軽くなでる、さする②いたわる、慰める
가히[可-] 十分に、かなり、まさに
물렁하다 ①柔らかかくてしなやかだ、ふにゃっとしている、くにゃっとしている②優柔不断だ
연약하다 軟弱だ、柔弱だ、か弱い
인심 ①人心、人の心②人心、民心、民情③人情、同情心
사촌이 땅을 사니 내 배가 부르다.
배를 내밀다 = 배를 퉁기다 ごり押しする
퉁기다 ①(組んだもの・支えているものを)はずす②要求や意見を拒む③骨の関節を外す④弦楽器を弾く
배짱을 부리다 = 배짱을 내밀다 無理に押し切る;図太く振る舞う
남산만 하다
등거리 ①胴着②(方)チョッキ
들골 ①脊椎骨②脊髄
들골 背筋
등글개첩:등의 가려운 곳을 긁어 주는 첩이라는 뜻으로, 늙은이가 데리고 사는 젊은 첩을 이르는 말.
등(을) 대다 (人・勢力などを)頼る、当てにする、後押ししてもらう
등때기:‘등’을 속되게 이르는 말.
등물:상체를 굽혀 엎드린 채로 다른 사람의 도움을 받아 허리에서부터 목까지 물로 씻는 일.
등받이 (椅子の)背、背もたれ
등배:일정한 사람들의 무리.
등뼈 脊椎骨
등성이 ①背筋②尾根
등심 (牛肉の)ヒレ・ロース
등쌀 非常に騒々しいこと
등치다 (脅して)たかる、ゆする
등태 (荷物を背負う時の)背当て
등판 
고랫등 オンドル石を置いた煙道と煙道の間の溝
곱사등 くる病にかかって弓なりに曲がった背中
바윗등 岩の瀬、岩の上
발등 足の甲
손등 手の甲
잔등:사람이나 동물의 몸통에서 가슴과 배의 반대쪽 부분. ⇒규범 표기는 ‘등’이다./‘등’의 북한어./손이나 발의 바닥 반대면의 조금 두드러져 있는 부분./코나 산 따위의 두드러져 올라온 부분./물체의 위쪽이나 바깥쪽에 볼록하게 내민 부분. ⇒규범 표기는 ‘등’이다.
콧등 鼻筋
배은멍적[背恩忘徳] 恩知らず、忘恩
향배
배(가) 곯다 飢える
곯다 膿む、化膿する
배(가) 다르다 腹違いである
배두렁이: 어린아이가 입는, 배만 겨우 가리는 좁고 짧은 두렁이
배때기 〈俗〉腹
배부장나리: 배가 불룩하게 나온 사람을 놀림조로 이르는 말. 
배짱 ①心の中で考えていること:腹、腹の中、心中、つもり②肝っ玉、度胸、強腰
배흘림:기둥의 중간이 배가 부르고 아래위로 가면서 점점 가늘어지게 만드는 방법. 구조의 안정과 착시 현상을 바로잡기 위한 수법으로, 그리스를 비롯한 한국ㆍ중국ㆍ일본 등의 고대 건축에서 흔히 볼 수 있다.
꾀배 仮病の腹痛
동배:. 
뚱배:‘귀퉁배기’의 방언
맏배 (家畜などの)初産、その子
생배:아무런 이유 없이 갑자기 아픈 배, 아무런 탈이 나지 아니한 성한 배
장구통 鼓の胴部
장구통배:장구통처럼 몹시 부른 배
중배[中‐]①細長いものの中央の膨らみ、腹②(家畜の)2回目に生まれた子ども
한배 (動物の)①一腹②〈俗〉同腹
헛배 (消化不良などで)食べないのに張る腹
횟배:회충으로 인한 배앓이
복강 腹腔
동북 同腹、同じ母親から生まれること、または、その子

 

2020年10月15日

85ページ

돛 帆
닻 錨
덫 罠
돛대 帆柱、マスト
돛폭 本帆
마룻줄 (船の)帆綱
용총줄 (船の)帆綱 
매다 ③(逃げたりはずれたりしないように)つなぐ、つける、縛る
매달다 ①(物を)つるす、ぶら下げる
아딧줄 帆綱
돛줄임줄 돛을 올렸다 접어 내렸다 하는 줄.
활대 帆桁
닻가지 錨の腕
닻돌 木製の錨を沈めるための石
길목 ①大通りから細道への入り口、町角、横町②道の要所、(道の)四つ角
사로잡다 ①生け捕る
퍽 非常に、すごく、甚だ、随分
붙들다 つかむ、捕まえる
덫에 치이다 罠にかかる
돛천 돛을 만드는 데 쓰는 질긴 천.
물돛 낚싯배를 오랫동안 고기 떼 위에 머물게 하기 위하여 물속에 내리는 어로 장비.
닻장 錨のストック
닻줄 錨綱
닻채 錨の幹
닻혀 錨の爪、錨の鉤
쇠닻 鉄製の錨

 

2020年9月16日

77ページ

当당/本본/この이、本人본인/私나/私저/私たち우리/私共저희

 地下鉄のプラットホーム(승강장[昇降場])に電車が入ってくる時に、以下のような案内放送が流れることが多い。

 私たちの駅(우리 역)は電動車とプラットホームの間が広く
 足が挟まる恐れがありますのでご注意ください。1)

 ここで使用した「우리 역」という言葉を私が初めて聞いた時、非常に新鮮でじいんとする感じを受けた。もちろん、「私たち」の本来の意味を考えたなら、案内員と客の間に「私たち」と括られるだけの特別な条件がないように見えるが、「私たち」と言うから、「駅」がまるで私と何らかの関係があるように認識されるのだ。

뭉클하다 ①(食べ物がつかえて)むかついている②(悲しみや怒りで)胸がつまる、こみ上げる、じいんとする

 過去、列車に乗って旅行しようと思ったら、機関士が列車を出発させる前に案内放送を行ったが、その内容はいつも「当列車は○○時○○分にソウル駅を出発し、○○時○○分に釜山駅に到着するセマウル号の列車です」という方式だった。1999年に私が鉄道庁国語純化作業をしながらこの表現を「この列車は……」に変えることを提案したが、鉄道庁のある職員が「私たちの列車は……」に直したらどうかと尋ねた。考えてみれば、「この列車」より「私たちの列車」が論理的には正確ではないが、客には親近感を与えそうなので、二つとも使うものの、状況に合わせて選んで使うように定めた。その後は「当」という漢字語が消え、その場に「この」と「私たち」という韓国語が置かれるようになったのだが、地下鉄で電車に乗ろうと待っている途中でこの言葉を聞き、胸が熱くなった。

 国語で自分の方を指す言葉として長い間使われていたのが「当당」と「本본」だった。日本に侵略された時期に日本語の言い方を学んで使っていた慣例によりこの二つの語は政治家・公務員・法官・警察・軍人など、主に権威主義に染まった部類で愛用された。「私は나는」または「私は저는」を「自分は본인(本人)은」と自慢気に言う政治家と軍人がまだ多くいる。少なくとも自身を「自分」と表現する人は国語をきちんと使う人間ではない。「本人본인」は代名詞「私나」の意味で使わずに名詞として「当事者」または「その人自身」の意味で使わなければならない。

어투[語套]語気、話し振り、口振り

 婚姻には本人(当事者)の同意の意思が必要だ。
 判断をする前に本人(その人自身)の陳述を聞くべきだ。

 今も銀行では「当行」と使っているのをたやすく見かける。会社では「当社」と使う。「当行」や「当社」は権威主義的でもあるが、きわめて粗忽な語法だ。何かに該当する銀行、何かに該当する会社を指す時に「当行」「当社」とするのが理だが、むやみやたらに「当行」「当社」というのは、少なくとも韓国語では受け入れがたい。今は「私たちの銀行우리 은행」「私たちの会社우리 회사」に直すのがよいだろう。場合によっては「当」の代わりに「その、この」のような冠形詞を使うのもよい。

다짜고짜로 いきなり、むやみやたらに、無鉄砲に、有無を言わさず

 「私나」を「私저」に低めて使う場合を考えてみよう。「저」は口語体でだけ使われる。相手に向かって言う時に、相手が自分より目上なら「저」を使う。相手が集団なら、その構成員の中に年下の人間がいたとしても「저」を使用する。集団構成員が全て年下の人間なら「나」を使っても構わない。
 大統領が国民を相手に言う時には「저」を使う。国民の代表機関である国会で言う時にも「저」を使う。放送出演者は放送で視聴者に向かって言う時「저」を使わなければならない。「저」を使う時は必ず尊敬法の中で丁寧語尾上称法(합쇼体、해요体)を使用しなければならない。
 「나」を使う時は、相手により敬語形の段階(합쇼体、하오体、하게体、해라体、해体)を選んで使うことができる。それから、みな知っていることだが、「나」と「저」を主語と副詞語、冠形語として使う時は「내가、제가、내게、제게、내、제」のように変えて使うという点も知っておくのがよいだろう。
 「나」と「저」の複数形は「우리」と「저희」だ。だから、「우리」の謙譲語が「저희」であるわけだ。それで、「私たちの会社우리 회사」を「저희 회사」というのは自分たちを低める表現になる。しかし、いつも「우리」の謙譲語として「저희」を使えるわけではない。もっとも重要なことは、「우리」に属している人に謙譲語として「저희」を使えないという点だ。その会社の社長にその会社の職員が「저희 회사」という言葉を使うのは正しくない。
 同じ脈絡で、同じ市民同士で「私どものソウルは저희 서울은」という表現を使うのも誤りだ。特に「国나라」のように主権を有している主体については「私どもの国저희 나라」のような謙譲語をつけることはできない。どんなに大きな国の大統領に言ったとしても、いつも「我が国우리나라」2)というべきで、「私どもの国저희 나라」と言ってはならない。
 私たち우리と関連して困る表現がある。「うち우리 집」「うちの母우리 어머니」までは理解できるが、「うちの女房우리 마누라」「うちの夫우리 남편」は困りはしないかということだ。友人に「うちの女房우리 마누라に電話をすまないがしてくれ」と言えば、友達がだれに電話をすべきか困惑することがある。従って、個人主義が次第に広がりつつあるので、こうした表現はやがて消えるものと思われるが、韓国の言語文化ではまだこの表現が間違っていると咎めることはできない。「우리」は「나」の一つの表現形式だからだ。但し、「うちの女房우리 마누라」「うちの夫우리 남편」「うちの旦那様우리 서방님」を使用する世代が消え失せて、「私の夫내 남편」「私の女房내 마누라」「私の妻내 아내」をよく使う世代が大勢を成すであろうことは明らかと思える。

(註)
1)もう少し気を遣うのであれば、客がいる場所をまず言って「私たちの駅はプラットホームと電車の間が広く……」のように直せばよさそうだ。電車の中では「〇○○駅は電車とプラットホームの間が広く……」のように言えばよいだろう。「昇降場」が「乗り場타는곳」に純化されたので、「乗り場타는곳」を使用してくれればよりよいだろう。
2)「我が国우리나라」は国立国語院の勧告に従って付けて使うことにする。だからといって、「私たちの部우리 부」「私たちの課우리 과 」「私たちの地域우리 지역」のように「私たち우리」の次に何が来ようが付けられるわけではない。「我が国우리나라」「我が言葉우리말」「我が文章우리글」は慣行を尊重して付けて使うことを許容しただけだ。

 

2020年9月3日

71ページ

橋/梯子/橋梁

다리 橋
사다리 梯子
교량 橋梁

川のこちら側とあちら側をかけ渡して人や自動車が通って行けるように作ったものが橋だ。ところで、人の足(다리)と音が同じなので「다리の下で拾いに来た奴」という冗談を作って子どもたちを泣かせる。この다리がお母さんの足を意味するという事実を子供たちは知らないだろう。

건너지르다 (長い物を)かけ渡す、差し渡す

橋とは元々、川や海の上にかけ渡して置かれたものではなかった。山に行った時に小川の水に出会うと、私たちは水の中間に置かれた石をあちこち踏んで渡る。小川の水の中間に位置しているこの石が橋の始祖であるのだ。

박히다 ⑥(あるところに)位置する、場を占める

橋は基本的に一つ一つ足を踏みしめて気を付けて渡って行けるように置いた石を意味した。「飛び石징검다리」という石がそれだが、ここに置かれた石を「飛び石징검돌」という。飛び石で橋を作ってぽんぽんと水を渡っていた人々が石をもう少し高く積み始めた。大水が流れても渡れるようにするためだ。そして飛び石の間に平らな石を架けて置き始めた。この石を「다릿보橋桁」というが、これを架けておくことにより川の水の上を歩いて渡れるようになった。そして最後に、橋桁の間に土や砂利を埋めることにより、まるで平地の道のように人と動物それから車のようなものまで自由に往来できるようにした。

징검다리 (浅瀬などの)飛び石
징검징검 ②大股に歩くようす
다릿보 橋桁
자갈 砂利
메우다 (穴・空白・不足などを)埋める、うずめる、補う(縮約形:메다)
수레 車

橋の発展過程は、橋と関連した言葉の文化と発展をもたらした。高い建物の上で働く人たちは「梯子」(사다리または사닥다리)という橋を利用する。下側から上に向かって登っていく橋という意味で사다리と言ったのだ。庭から板の間に上がっていく階段を섬(この言葉は動詞「서다」と関連している。)というものと、上に上がっていくときに使う橋を사다리(「서다리」が変わった言葉。)というものは、語彙の発展の一貫性を示す事例といえる。

마루 マル、板の間、フリーリング
섬 家の上り口に設けた踏み石

建物の中で上の階へ上がって行けるように作った橋を梯子段(층다리または층층다리)といい、川を渡れるように船をずらりと付けて置いたものを「船橋」という。石を置いて作った橋は「石橋」、土を埋めて作った橋は「土橋」、木を括って作った橋を「木橋」というが、丸太一本だけを差し渡して置いたものを特に「一本橋/丸太橋」という。仇は一本橋で出会う、という諺が生まれたのはこの木橋のおかげだ。

층다리[層-] 梯子段
층층다리[層層-] 梯子段
배다리 船橋、浮き橋
돌다리 石橋
흙다리 土橋
얽다 ②(紐・縄などで)縛り付ける、括る
나무다리 木の橋                                                                                                                                                                          
외나무다리 一本橋、丸太橋

橋の中で私たちが関心を寄せるべきなのが「복찻다리(大道を横切って流れる小川にかかった橋)」だ。この橋は、大道を横切って流れる小川の上にかかった橋を指す言葉だ。即ち、道に埋もれて見えないほど細く流れる川を横切る橋なのだ。一般の橋は、道よりは川の水の流れが主になるが、복찻다리は、水よりは滔々と伸びて行く道により主眼点を置く。복찻다리はおおよそ배부른다리に始まり、배고픈다리で終わる。真ん中がふっくらした橋が배부른다리満腹橋であって人と牛車・馬車がよく行き交い、真ん中が凹んでいる橋が「배고픈다리空腹橋」だ。それ故、この橋を「腹橋」ともいう。복찻다리はとても短く、大きな道では橋なのか否か区分もできない。そうして、雪の降る日に道の他の分より雪が溶けない部分が表れると、そこが복찻다리と思えば間違いない。雪の降る日に복찻다리の上で急停車すると滑りによる事故の起こる確率が非常に高い。

복찻다리 大道を横切って流れる小川にかかった橋
파묻히다 埋まる、埋められる、埋もれる
도도히 滔々と
주안점 主眼点
배부른다리 
배고픈다리
볼록 物の表面がいくらか膨れ上がっているようす:ふっくら(と)
우마차[牛馬車] 牛車と馬車
우묵 中央がへこんでいるようす
급정거 急停車

다리를 세우다(橋を立てる)という言葉は다리를 놓다(橋を置く)という言葉と同じだ。過去に飛び石を作った時の記憶が残っていて「置く」を使用するが、今は大概橋柱(はしばしら)(橋脚)をまず立て、その上に橋桁(主桁)を架けたのちに平らな板(床版)を載せて橋を建設するので、橋を立てるという表現が登場した。
橋を利用してこちら側からあちら側へ渡ることを「다리를 건너다橋を渡る」と表現する。実際には橋を利用して河川を渡るのだが、橋を渡るという。一種の慣用表現といえる。
この人からあの人へ移動することを「몇 달를 거치다いくつかの橋を経る」という。「この品物は中間にいくつかの橋を経て私の所へ来た」という場合がそれだ。この時、「몇 다리 건너서いくつかの橋を渡って」ということもできる。誰かに会えるように「다리를 놓아 달라橋を架けてくれ(橋渡しをしてくれ)」と依頼するのは「주선해 달라斡旋してくれ」という言葉と同じだ。「자네가 다리가 좀 되어 주게.君がどうか橋(橋渡し役)になってくれ」というのは、二人の間をつなぐ役割をしてくれという言葉になる。また、職位が一階級上がったことを指して「한 다리가 올랐다一つ橋が上がった」という。「잔다리밟다小橋を踏む」は、低い階級から次第に上がっていくという言葉だ。これがおそらく最も正常な手続きであろうが、むしろ苦労した昇進の意味に受け取られ、人々に余り歓迎されない言葉になった。

주선 周旋、斡旋、取り持ち
고단하다 (病気や疲労で体が)疲れてだるい

 다리橋の漢語である橋梁は、こうした多様な意味が付与されていない。かろうじて「橋梁の役割」という言葉が「다리가 되어 주게橋渡ししてくれ」の意味を持つだけだ。だとすれば、橋梁よりはるかに生産的な橋をもう少し広く使用すべきなのではないだろうか。漢江に架かっている無数の橋の名前が全て「何々大橋」となっている。なぜ「何々橋」といえないのだろうか。「漢江橋」を「漢江大橋」に変えて呼ぶと、韓国の言語と文化に何の利益になるのか気になる。

〈関連単語〉
두껍다리 溝やどぶにかけ渡した小さな石橋
무지개다리 アーチ橋
다리받침 橋台
다리밟이 陰暦正月15日の夜、足の病気にかからないように橋を踏み渡ること。▲12カ所の橋を渡ると12か月の厄を免れるという。(類語답교(踏橋))
다릿돌 (浅瀬などに置いた)飛び石
다릿목 橋際、橋のたもと                                                                                                                                                                                                                                          
교각 橋脚
교두보 橋頭保
가교 架橋
부교 浮き橋
현수교 懸垂橋(吊り橋)
홍교 アーチ橋
조교 양쪽 언덕에 줄이나 쇠사슬을 건너지르고, 거기에 의지하여 매달아 놓은 다리.両側の丘に綱または鎖をかけ渡し、そこに頼って吊り下げてある橋(吊床板橋)
도개교 跳開橋、跳ね橋、船が通る時に上に開く橋
가동교 可動橋

 

2020年8月27日

67ページ

눈 目
눈꼴 目の形や目付きなどを見下げていう語:目付き
눈총 (目に毒気を帯びて)睨み付ける目付き、人を射るような眼差し
눈치 ①(人の気持ち・物の気配などを)すぐ感じ取る能力、勘、直感、機転、センス②(気持ちの表れた)表情、態度、様子、顔つき、素振り③人が自分を嫌う気配;(他人の)顔色、機嫌
눈물 涙

 事物をきちんと見る人に「目が良い」という。「目が悪い」人は事物を十分に見ることのできない人だ。어지간한男は目に

어지간하다 ①(一定の期待値に)ほぼ近い、まずまずだ②ほどよい、適当だ③中ぐらいだ、普通だ、やや良い、まあまあだ④節度をわきまえない、度が過ぎる、やりすぎだ
눈에 차다 非常に気に入って満足する、御目にかなう
눈이 높다 ①理想が高い、望みが高い②目が高い、目が肥えている
눈을 낮추다 
들보 梁
눈엣가시 ①眼中の棘、邪魔な人②(夫の)妾
눈에 거슬리다 目障りだ
앞세우다 (息子・嫁・孫を)親より先に死なせる、先立たれる
눈에 밟히다 (忘れられず)目にありありと浮かぶ
눈에 어리다 目に浮かぶ、目に焼き付く
눈이 맞다 ①目が合う、二人の視線が合う②目で物を言い合う、目で合図し合う;互いに気持ちが通じる③〈俗〉(男女間で)愛情が通じ合う
눈에 불을 켜다 目を光らす、目を皿にする 
쌍-심지[雙心-] ①二つの燈心②ひどく怒って両目を血走らせている様子 
눈에 쌍심지를 켜다 (腹が立って)目を剥く、目を三角にする
부릅뜨다 (目を)剥く
눈이 어둡다 目が暗む
속-내[-内] 속내평の縮約形。内情、内幕
눈이 밝다 目が良い、視力が良い
취하다 
눈이 멀다 ①目がつぶれる、目が見えなくなる②(ある物に心を奪われて)理性を失う、目が暗む
김중배
심순애
얕잡다 甘く見る、なめる、さげすむ、見下す、見くびる、侮る
눈꼴이 사납다 ①(態度・行為などが)癪に障るほどに憎らしい、目障りだ、目に余る、みっともない②目付きが悪い
눈꼴이 시다[틀리다] 見ただけで反吐が出そうだ、胸糞が悪い 
아니꼽다 ①癪に障る、目障りだ、鼻につく②(むかむかして)吐き気がする
같잖다 ①같지 않다の縮約形②(目に余るほど)こしゃくだ、きざだ③なってない、取るに足らない、くだらない、つまらない
눈꼴이 시다
기색
알아차리다 予知する、気付く、見破る、見抜く
눈치를 보다 人の顔色を窺う、気を使う、様子を探る
낌새를 차리다
낌새 気配、兆候、気色、兆し
눈치가 보이다 遠慮がちになる、目が気になる
얹혀살다 居候する
주인 눈치가 보이다
아무렇게나 いい加減に、適当に
쏘아보다 睨む、睨み付ける
눈총을 주다 (憎らしげに)睨み付ける
눈총을 맞다 ①(他人から)きつい目で睨まれる、②非常に憎まれる、睨まれる
사무치다 ①(身に)沁みる、胸が痛む②遠くまで及ぶ
애처롭다 不憫だ、気の毒だ、可哀想だ、痛ましい、いじらしい、痛々しい
눈물(을) 짓다 涙する、涙を流す
눈깔 〈俗〉目
눈깔이 삐다 見る目がおかしい
눈을 뜨다 ①目を開ける②目が開く、目が見えるようになる③読み書きができるようになる④目覚める、目を覚ます 
새뮤얼 버틀러
눈가늠 目分量で測ること、目測
눈감다 ①目を閉じる②息を引き取る、死ぬ③大目に見る、目をつぶる、黙認する
눈곱 ①目糞、目やに②極めて小さく少ないもの
눈길 視線、人目
눈까풀 瞼
눈끔적이 눈금적이(目をぱちぱちさせる癖のある人)の強勢語 
눈도장 ①目で合図すること②(相手の)目に付くこと
눈독 ①目に含む毒気②物欲し気な眼付き
눈동자 瞳、瞳孔
눈망울 眼球、目玉、
눈물받이
눈부처 瞳に移る人間の像
눈시울 目頭、瞼
눈썰미 見ただけですぐ覚える技、真似、見様見真似
눈웃음치다 (人の気を引こうとして)目でそっと笑う
눈짐작 目測、目分量
눈치놀음
눈칫밥 気兼ねしながら食べるご飯、居候の食事
곁눈 横目、脇目
고리눈 丸い大きな目
군눈 ①よそ見、脇見、脇目②余計な行動、つまらない行動
글눈 
길눈 (一度行ったことのなる)道を忘れずに心に留めておくこと、道筋を覚える記憶力、目的地を探し出す才能
도끼눈 (悔しさ・憎さで)睨み付ける目
뜬눈 明けたままの目、一睡もできなかった目
마음눈 心眼 
먼눈 見えなくなった目、視力を失った目、遠目、遠い所を見る目
밤눈 夜目、夜に物を見る目
사팔눈 藪睨み、斜視
삼눈 星目
실눈 細く小さな目、細め、細く開いた目
왕눈
자라눈
짝눈
첫눈
한눈
안고수비
안질
안하무인
구안
주안점
혈안

 

2020年8月20日

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天気

 「天気がなぜこんなにぐずついているんだ?」「どんより曇っているところを見ると雨を準備なさっているようだなあ。」 大人たちの言葉で理解しがたい言葉をよく聞くだろう。時には誤解しやすい言葉もなくはない。最近の若者は大人に比べて韓国語の能力がものすごく落ちているのは事実だ。「ぐずつく끄물거리다」と「ぐずぐずする꾸물거리다」を区別できずに「天気がどうしてぐずぐずするんだ?」と心の中で首をしきりにかしげる若者がいるはずだ。天気に関する語彙が非常に多様だが、これをすべて理解して語るのは容易でない。ここではいくつかを紹介してみようと思う。

날씨 天気、天候、日和、(その日の)空模様
날 날씨の縮約形
끄물거리다 (天気が)晴れたかと思ったらすぐ曇ってくる、曇りがちだ、ぐずつく
찌푸리다 どんより曇る
구먼 新たに確認した事実に感嘆する意を表す:…ね、…な(あ)
꾸물거리다 のろのろする、ぐずぐずする
갸웃거리다 しきりに首・頭などをかしげる

 空に雲がなければ、天気が「晴れている개었다」という。長い間雨が降ってうっとうしいが、「天気が晴れると날이 들면」心も爽快になり、どこかにでも行きたい気持ちが起きる。天気が晴れることは、即ち、雲が次第に取れて無くなるとともに空が現れることを意味するが、この過程を「天気が晴れ上がる날이 벗갠다」という。霧のかかっている日に霧が取れて晴れる場合も天気が晴れ上がる날이 벗갠다という。天気が晴れて晴れ上がると、即ち、天気が完全に晴れてうららかになるはずだ。晴れ上がった맑게 갠(갠を개인と書くのは誤り。1))空を見るのは本当に爽快なことだ。しかし、いつ天気が晴れていたのかとあざ笑うようにすぐに空が次第に暗くなって검기울고(검を長く発音する)世の中がすっかりどんよりと曇ることもある。それからすぐに木の葉に雨が滴る音が聞こえるだろう。

개다 晴れる
음침하다 陰気だ、曇り気味で薄暗い、うっとうしい
날이 들다 空が晴れる
들다 (雨や雪などが)上がる、晴れる、天気になる
점차[漸次]段々、次第に、徐々に、
벗어지다 (身に着けた物などが)脱げる、取れる:(罠などが)外れる
벗개다 안개나 구름이 벗어지고 날이 맑게 개다.霧や雲が取れて天気が晴れ上がる。
화창하다[和暢-] (天気や風が)のどかだ、うららかだ
비웃다 あざ笑う、せせら笑う、あざける
검-기울다 (黒い雲が空を覆って)だんだん暗くなる
기울다 傾いている(形容詞)、傾く(動詞)
이내 ①すぐ、まもなく②ずっと
듣다 (雨・露・涙が)滴る、こぼれる、落ちる、こぼれ落ちる、ぱらつく

 「맑다晴れている」というのは、空に雲のない状態を指す。「드맑다晴れ渡っている」は、秋空のように空全体が非常に爽やかに晴れているという言葉だ。「새맑다とても晴れている」は、見る人の心が清々しい時に晴れた空がそのように感じられる。「맑다」が水に使われると、水に汚れた物が混ざっていずに透明できれいだという言葉だ。「맑은 물에 고기가 안 논다.澄んだ水に魚が住まない」という諺は、あまりにも清廉な人には人や財物がついてこないという意味を含んでいる。「맑다」が精神に使われると、精神が冴えていてはっきりしていることを表す。澄んだ精神で文章を読んでこそ理解が早くなる。それが晴れていれば快晴の日和だといったり、清明な天気だといったりする。前者は爽快に晴れている転記を指し、後者は晴れ上がった天気を指す。梅雨の終わりに見る空は快晴に見えやすく、限りなく高く青い秋空は清明に見えやすい。

맑다 ①清い、澄んでいる、きれいだ②晴れている③(物事が)きちんとしている④(心・気分などが)澄んでいる⑤(暮らしなどが)余裕がない
드맑다 (空や水が)非常に澄んでいる、澄みきっている、澄み渡っている、晴れ渡っている
산뜻하다 ①(風などの動きが軽く速く)さわやかだ②(気分や感じが)すがすがしい③(身なりなどが)こざっぱりしている④(味などが)さっぱりしている
새맑다 아주 맑다完全に晴れている(澄んでいる)
초롱초롱하다 ①(目などが)澄んで光り輝いている、きらきらする②(星や火が)輝いている③(頭が)はっきりしている、冴えている④声が澄んでいる
또렷하다 はっきりしている、明らかだ、鮮やかだ、くっきりしている

 空を雲が覆えば曇りの天気という。水の中に汚物が混じっていれば水が濁っているという。記憶がはっきりしなければ記憶が曇り、精神がぼんやりすれば精神が曇るという。顔に心配の色が浮かぶと顔が曇るという。天気が曇っているのは後に雨が降るからで、顔が曇っているのは裏に心配事があるからだ。

흐리다 ①はっきりしない、かすんでいる、ぼうっとしている、ぼんやりしている②曇っている、濁っている③(天気が)曇っている
가물가물 ①光・炎が揺らめくようす:ゆらゆら(と)、ちらちら(と)②意識が遠くなるようす:ぼうっと③遠くのものが見え隠れするようす:かすかに

 曇った天気で風がなければ、四方が静かに感じられる。こうした天気を曇って風のない天気잠포록한 날씨という。曇って風のない天気に風が起き、木の葉が落ちて散らばると、うら寂しくわびしい感じがする。お湿り程度に雨が降ったとしても、その雨に当たれば体がぞくぞく震えることになり、襟を整えることになるだろう。こうした陰鬱でうすら寒い天気は、私たちの気分を限りなく寂しくさせる。この時に必要なのは暖かいコーヒー一杯、あるいは優しい恋人の息?

고요하다 (ひっそりと)静かだ、穏やかだ
잠포록하다 날이 흐리고 바람기가 없다 天気が曇り、風の勢いがない
뒹굴다 ①寝転ぶ②ごろごろして怠ける③(物が)散らばっている
스산하다 ①荒涼として物寂しい②(風が)冷たく荒々しい③(心が)そわそわして落ち着かない、うら寂しい、せつない、やるせない
을씨년스럽다 ①(天気が)曇って薄ら寒い;(景色などが)わびしい、荒涼としている、(様子などが)みすぼらしく物寂しい②(暮らし向きが見るからに)貧乏くさい、貧乏たらしい
먼지잼 雨がほんの申し訳程度に降ること、お湿り程度の雨
으스스 体や皮膚に寒気や嫌な気分が襲って来るようす:ぞくぞく、ぞっと
여미다 整える、直す
음산[陰散] ①天気が陰鬱でうすら寒いこと②陰々としていること
입김 ①息②〈比喩的〉影響力

 夜になると風邪が谷に沿って激しく吹き折し、山頂では夜風が吹いて酷く寒くなる現象(山で夜中にひどく寒くなる現象。)が現れて山男たちを苦しめる。朝になると木の上に樹霜(霜が木に降りて雪のようになっていること)が降りているだろうし、駐車場にある車には白く霜が降りているだろう。空が晴れて陽光が木の枝に邪魔されずに車窓を照らしてくれれば、霜は間もなく溶け落ちて、車内は程よく暖かくなるはずだ。

내리지르다 (風が)激しく吹き下ろす;(水が)勢いよく流れ落ちる
산꼬대 夜中に山上から風が吹いてきてひどく寒くなる現象
상고대 樹霜、樹氷、霧氷;樹霜、樹氷、霧氷ができること
상고대가 끼다 樹霜が降りる
성에 ①冬に窓ガラスなどに付いた霜②성엣장流氷の縮約形
데우다 温める、沸かす


1)「개다,배다, 설레다, 메다, 에다」などを活用する時に、不必要な「이」を入れる事例が多い。「비가 개인 날」「몸에 배인 버릇」「설레이는 가슴」「목이 메여」「살을 에인다」などは全て間違った言葉だ。「비가 갠 날雨の上がった天気」「몸에 밴 버릇体に染みついた癖」「설레는 가슴そわそわする胸」「목이 메어喉が詰まって」「살을 엔다身を切る」と書かなければならない。

배다 ①染み込む、染み付く、染みる②身に付く、慣れる
메다 塞がる、詰まる
에다 ①えぐる、切る②心を痛める

 

2020年8月10日

22ページ

 小説や童話の中には、「橋の下へ小川(시내)が曲がりくねって流れる。」「小川(개울)で水遊びをする。」「川(내)は渡ってみなければ分からない。」のような表現が頻繁に登場する。私たちは시내、개울、내についての確実な形象化というよりも、水が流れる感じだけでこれらの単語を漠然と受け入れているのが普通だ。시내、개울、내の中でどれをどのような自然環境において使用すべきなのか、あるいは、どのような時も互いに置き換えて使用できるのかが気になる。

굽이치다 (川が)勢いよく流れて蛇行する、(波・山並みが)うねる
멱을 감다 小川で水遊びをする

 

2020年8月9日

21ページ


1) 雪が降り激しい風が吹く厳しい寒さ(国立国語院が編んだ標準国語大辞典)。この辞典には「春まきの麦は冬の酷寒で凍死せずに赤子の指のような茎を青々と突き出していた」という用例を挙げているが、この用例も「酷寒강추위」を厳しく酷い寒さとして書いているだけで、「雪が降り激しい風が吹く酷い寒さ」を想定したと見ることはできない。

봄보리 春まきの麦
파릇파릇 青々(と)
모질다 (気候などが)激烈だ、厳しい、激しい(トウミ2級)

22ページ

개울(細流)/시내(小川)/내(小川・川)/강(川)

개울 小川、細流、谷川、渓流。골짜기나 들에 흐르는 작은 물줄기. (표준국어대사전)谷や野に流れる小さい水の流れ。(トウミ2級)
시내 小川、川、細い流れ。골짜기나 평지에서 흐르는 자그마한 내.≒소계. (표준국어대사전)谷や平地で流れる小さめの小川(내)。≒소계(小川)。(トウミ2級)
내 流れ、小川、川。시내보다는 크지만 강보다는 작은 물줄기.≒개천. (표준국어대사전)小川(시내)よりは大きいが川(강)よりは小さい水の流れ。(トウミ2級)
강 川。넓고 길게 흐르는 큰 물줄기. (표준국어대사전)広く長く流れる大きな水の流れ。
(注:小学館韓日辞典の対照表「川」では、강は「川」、내,시내, 개울は「小川」となっている。)

 

2020年8月5日

20ページ

あるので、これを少し容易に解消できるだけだ。

 「강밥」といえば、汁なしに、または、おかずなしに食べるご飯を指す。粟だけで炊いたご飯は「강조밥」、精麦だけで炊いたご飯は「麦飯강보리밥(または꽁보리밥)」という。「うそ泣き강울음」といえば「無理やり泣く振りをしながら出す泣き声」を指す。子どもたちが親に駄々をこねながら泣く泣き声はうそ泣きに属する。

좁쌀 粟(トウミ2級)
강조밥 粟だけで炊いたご飯
꽁보리밥 麦だけのご飯、麦飯
강울음 うそ泣き
떼를 쓰다 駄々をこねる、我を張る、言い張る(トウミ2級)
보리쌀 精麦、精白した麦

 光化門周辺に「깡장집」という食堂があるのだが、この店では「깡장」という味噌に似たものを野菜と山菜と一緒に出しながら、混ぜて食べろと言う。ここで「깡장」というのは「강장」を強く発音したものであって、味噌玉麹を寝かせずにすぐに作った味噌をいう言葉だ。「깡장」を「강장」に変えろということはできるが、接尾辞「강-」を付けた単語だという事実は知っておくとよいだろう。

언저리 ①周り、縁②前後(トウミ2級)
되게 すごく、とても、大変、非常に(類義語:몹시)
메주 味噌玉麹
띄우다 発酵させる、寝かす
메주를 띄우다 みそこうじを寝かす

〈関連単語〉

강굴 殻の中から取り出したばかりで水に浸していない牡蠣
강똥 固い大便
강마르다 からからに乾く、干からびる
강모 剛毛
강바람 空っ風
강술 肴なしで飲む酒、空酒
강짜 嫉妬、妬み、焼きもち(類義語:강샘)
강참숯 (雑木の木炭が混じっていない)純粋な堅炭
참숯 堅炭、白炭
강풀 (水で薄めていない)こわい糊
강회[-膾] カンフェ(棒状に切った蒸し肉・野菜を湯がいたセリ・ネギなどで巻いて束ねたもの

 

2020年8月4日

18ページ

 「可能性」を使ったとしても、「可能性が高い/低い」は自制すべき表現だ。「可能性」即ち「可能な特性」は、「高い・低い」のような形容詞と共用するのは困難であり、「ある/ない」「大きい/小さい」と共用するのが自然だ。可能性・蓋然性・確立・公算は数量で表せる概念なので、「ある/ない」と「大きい/小さい」と最も適合し、場合によっては「多い/少ない」を使うこともできる。しかし「高い/低い」は度数と関連しているものなので「可能性」には合わない。

19ページ

酷寒강추위/嫉妬강샘/飯のみの食事강다짐/揚げ菓子깡장

강추위 (雪の降らない)厳しい寒さ、酷寒(対義語:강더위) 눈도 오지 않고 바람도 불지 않으면서 몹시 매운 추위.雪も降らず風も吹かずに極めて厳しい寒さ。(トウミ2級(강-))

강샘 (異性間の)嫉妬 (類義語:투기, 질투, 강짜)
부부 사이나 사랑하는 이성(異性) 사이에서 상대되는 이성이 다른 이성을 좋아할 경우에 지나치게 시기함.夫婦間や愛する異性間で、相手の異性が他の異性を好きな場合に度を過ぎて妬み嫌うこと。

강다짐 ①ご飯をスープやおかずなしで食べること。②強引に事を進めるやり口。③報酬を与えずに人をこき使うこと。④頭ごなしに叱りつけること。⑤強く念押しをすること

깡장 ‘강정’의 방언(경남).
강정 ①もち米の粉をこねて油で揚げたのち、はちみつに浸し、ゴマ・きな粉・松の花粉などをまぶした菓子。②松の実などをはちみつで固めた菓子。

 「酷寒강추위」とは、雪の降らぬ日に厳しく押し寄せる寒さを指す言葉だ。冬に雪が降ると暖かくなるので厳しい寒さが感じられないが、朔風が吹き付けるとともに寒さが始まると体が直ちに凍り付くように感じられる。こうした寒さが酷寒だ。

매섭다 (寒さ・風邪などが)激しい、厳しい。(トウミ2級)
몰아치다 (一か所に)追い込む、吹き付ける
포근하다 (天候が)暖かい、穏やかだ、ぽかぽかしている(トウミ2級)
삭풍 朔風、冬の北風

 夏に雨が降らずに干上がっている状態で陽光が降り注いで暑くなると酷暑という。雨が降らず湿気がない時は日光だけ避ければ暑さをある程度は凌げるが、この時に日差しを浴びると肌が焼けるように感じられる。こういう暑さが酷暑だ。もしも湿気が多ければ体がべとべとする不快感を感じることになるが、こういう暑さを蒸し暑さという。夏には湿気が不快感を左右する。それで酷暑より蒸し暑さが人を疲れさせる。

가물다 日照りになる、(長い間日照りが続いて)干上がる(トウミ2級)
햇볕 日、日光、日差し、陽光(略語:볕)
볕 햇볕の縮約形:日差し
강더위 (長い間日照り続きの)ひどい暑さ、酷暑(対義語:강추위)
살갗 肌、皮膚(トウミ2級)

 これに比して冬には湿気が寒さを和らげてくれる。それ故、雪が降る日に感じる寒さに比べて、雪が降らずに乾燥した日に感じる寒さがより一層厳しい。酷寒という言葉はこういう寒さを指す。日によっては雪が降っているのに頗る寒い日がある。こうした日の寒さを酷暑というべきだろうか、いわざるべきだろうか? もちろん、こういう寒さも酷寒だ。酷寒が進む間にたまに吹雪く場合がある。この時に酷寒がしばらく和らいだのなら酷寒が去ったのであり、そうでなければ依然として酷寒といわなければならない。重要な事は、酷寒がいつも先にあり、雪が降る場合がたまにあるだけで、雪が降りながら突然以前より厳しい寒さが押し寄せてくる場合はない。ある辞書では「酷寒강추위」と「강(強)추위」1)を区別して載せていることもあるが、そうする必要はないように思えるということだ。穏やかだった天気が、突然雪が降るとともに寒くなることはなく、穏やかだった天気が突然寒くなるとともに酷寒が押し寄せてくるのであり、酷寒の後で雪が降りながら酷寒が和らぐのが普通だ。従って、私たちは「酷寒」に雪が降ることを想定する必要がない。

간혹 時々、時折、間々、時たま、たまに(類義語:때로, 어쩌다가, 이따금)(トウミ2級)

 「酷寒」の前に付く「강-」を接頭辞というが、「強引さ」「甚だしさ」「他の物を混ぜていないこと」といった意味を帯びる。「강다짐」といえば、「汁がなく飯だけ食べること」または「報酬も与えずに仕事をさせたり、強圧的に仕事をさせたりすること」を指す。「無報酬で(強圧的に)仕事をさせる」といったり、「理由も聞かずに頭ごなしに咎める」のように使う場合が一例だ。

억지스러움 (強引さ、強情さ、)
억지스럽다 いかにも強情そうだ
호됨 (甚だしさ、惨さ、厳しさ)
호되다 甚だしい、惨い、厳しい

 他に「강샘」といえば、「非常に甚だしい嫉妬」を指す。嫉妬の中でも、妾を囲った時に感じる嫉妬より酷いものはないだろう。それで「강샘」といえば、女性が妾に対して抱く嫉妬心を指す。男も同じようにいうこう嫉妬を感じるのは当然だが、女性に比べてそれを弱める社会的装置が

시앗을 보다 夫が妾を囲う
시앗 夫の妾

 

2020年8月3日

16-18ページ

可能性/蓋然性/確率/公算

 「가능성可能性」(가を長く発音する)とは、本当に粋で胸をときめかせる言葉だ。それはまさに希望を意味するからだ。「何々が可能だ」という判断が立てば、なかった力も湧き上がり、私たちは計画を果敢に信じて進んで行けるようになる。「可能な性質」又は「可能な特性」が人や事や状況の内部に入っているのであれば、それは可能性があるのだ。若者は無限の可能性を持っているので羨ましい。韓国は大きな可能性を有している国なので、東南アジアの若者たちが集まってきている。このように素晴らしい単語が堕落していい加減に使われている現実は非常にもどかしい。

솟구치다 ①(勢いよく)上昇する、噴き上がる、噴き出る(トウミ2級)
아무렇기나 いい加減に、適当に

「体重がいきなり減ると膵臓癌にかかった可能性を検査すべきだ。」または、「台風の影響で飛行機崖抗する可能性が高い。」という言葉と文に頻繁に接する。こうした言葉からは、私たちの胸を思いっきり膨らませていたあの「可能性」は消え、かえって心配と不安をもたらす、見慣れない「可能性」が現れるようになる。私たちはこの「見慣れない可能性」について考えてみなければならない。

한껏[限-] できる限り、思いっきり、精一杯、ひときわ(トウミ2級)
부풀다 ④(希望・期待などで)胸が膨らむ、みちる(トウミ2級)


 「景気回復に決定的な障害の要素になる可能性がある。」「失点の口実を提供する可能性を排除できない。」「規制が緩和される可能性が少なくない。」「2位はヨルダンになる可能性が高い。」「朝米両国の協議はない可能性が高い。」「癌ではない別の病気である可能性に期待をかけた。」「上院の承認が否決される可能性はない。」「名義を偽装する可能性がある。」「テロの可能性は希薄だ。」「集中豪雨の可能性が高まっている。」「世界経済に寄与する可能性は限られている。」「外国人が株式を買い入れるのは可能性が低いように思われる。」「最高裁裁判官の後任も保守の性向である可能性が高い。」等々。

인준[認准] 公務員の任命に関する国会の承認

 上記で使われた全ての「可能性」は、何かが可能な希望のメッセージではなく、単に「そうなる蓋然性」を表している。明日雨が降るか降らないか分からない状況で雨が降りそうだと考えれば、「雨が降る可能性がある」というのが普通だが、それを「可能性」とみなせるのか疑問だ。それは単に개연성蓋然性(개を長く発音する)の問題ではないだろうか? 「蓋然性」とは、そのようだと信じるに足る性質を指す言葉だ。それ故「蓋然性がある/ない」「運転手の不注意で事故が起きた蓋然性が大きい」のように使用する。蓋然性は主に論議学で使う言葉だが、数学用語で「확률確率」に該当する言葉だ。そして、一般人が使う「공산公算」と違いがさしてない。

별반[別般] 別段、格別、とりわけ、さして(トウミ2級)

 このように見ると、先に紹介した「見慣れない可能性」は、おおよそ「蓋然性」「確率」「公算」として使う方が正確であることが分かる。だが、先に見たように、「可能性」が蓋然性・確立・公算を代表する単語としてあまりにも幅広く使われているので、これを咎めるのが事新しいことのようになってしまった。少なくとも事情を知ったうえで使用することをただ願うばかりだ。

선보이다 ①初公開する、お目見えさせる
워낙 ①あまりにも、なにしろ、なにせ
나무라다 ①たしなめる、叱る、責める、とがめる(トウミ2級)
새삼스럽다 今更のようだ、事新しい

 

2020年7月23日

49ページ

〈関連単語〉
굿거리 ムーダンが行う祭祀の順番
굿중놀이 托鉢僧の群れが鐘を鳴らしながら念仏を唱えること
거리굿 クッに集まった諸神を送り出す最後の一区切り
내림굿 神降ろし
노랫굿 歌を歌いながらするクッ
당굿 동네 사람들이 도당에 모여 그 마을의 수호신에게 복을 비는 굿. 무당이 주재한다는 점이 동신제와 다르다.
당산굿 ムーダンが執り行う堂山の神の祭り
두래굿 농사일의 능률을 높이기 위해 연주하는 농악. 일명 두레풍장·풍장굿·두레농악.
매굿 주로 농촌에서 하는 민속 행사의 하나. 음력 정월 초승에 풍물패가 풍물을 치면서 마을을 돈 다음 집집마다 들어가 악귀를 쫓고 복을 빈다.
배뱅잇굿 黄海道一帯に伝わる民族劇の一つで、死んだ若い女性を呼び戻して慰める歌と台詞からなる
별신굿 ①南部地方で主に漁民たちの間で行われる豊魚祭②ソウル近郊でムーダンが行うクッ
성줏굿 =성주받이 家の新築時や引っ越しの後に家の守護神を迎え入れるクッ
실력굿 家内の平安を祈って3年に一度ずつムーダンを呼んで行うクッ
씻김굿 죽은 이의 영혼을 깨끗이 씻어 주어 이승에서 맺힌 원한을 풀고 극락왕생하기를 비는 굿을 통틀어 이르는 말.
안택굿 ムーダンや盲目の層に頼んで家の守護神に厄払いをしてもらうクッ
앉은굿 鳴り物や踊りを用いずに行うクッ
액막이굿 その年の厄除けのために行うクッ
오구굿 죽은 사람의 넋을 위로하여 극락왕생을 하기를 비는 굿. 대개 죽은 지 한 해나 두 해 뒤에 한다.
장굿 장굿은 신을 맞이한 후에 소를 희생 제물로 바치고 노래와 춤과 음악으로써 신을 위무(慰撫)하고 배송하는 순서로 진행되었다.
지노귀굿 死霊を極楽に導くためのクッ
판굿 걸립패나 두레패들이 넓은 마당에서 갖가지 풍물을 갖추고 순서대로 재주를 부리며 노는 풍물놀이.
풍장굿 '농악(農樂)'의 비표준어.
허튼굿 농악 십이채 판굿의 하나. 치배들이 사방으로 흩어지며 풍물놀이를 한다.

 

2020年7月23日

61-63ページ


私がその名を呼ぶ前は
それはただ
ひとつの動きにすぎなかった

私がその名を呼んだ時
それは私の所に来て
花になった。

 草から茎が出て葉になった。ところがある日、줄기茎ではない대細長いもの(花柄(かへい)・花梗のこと)が生えたと思ったら、そこに鈴なりに何かが開き始めた。いくらも経たずに、それが咲き、本当に不思議なほど美しい「動き」が表れた。詩人がそれに名を付けた。「お前は花というのだ」。

 金春洙(キム・チュンス)詩人がそれに花という名をつけるはるか前に、われわれの先祖はそれを花と呼び始め、以降、花はわれわれにとって最も美しい名前になった。花は考えただけでも美しく不思議で甘美だ。

 「花のような女」「花の湯小名青春」という表現においてわれわれは花の美しく加齢で希望に満ちたイメージを見る。「パンソリ系の小説は韓国古典文学の華だ」と言ったり、「君は家の事務所の花だ」と言えば、「花」は最も貴重なイメージとして表れる。「君によってうちは笑いの花が満開だった。」と言う時、「花」は幸せの象徴だ。韓国語でこのように意味が全く薔薇色で飾られたものは「花」の他にはない。

 「花」は生き生きとして清らかで完全であることを象徴する。「十歳、十一歳になって花の気配が漂っているから、太鼓も大きい物を買って、紐で肩にかけて打って、先生に付いて回っているが……。」 たった今咲き出した純粋な気がまさに花の気配だ。

 「花」は最も重要な山場を表すイメージを持っている。事の最重要の山を꽃등という。花が咲くことによりその草の最も華麗な時期に差し掛かるからだろう。「ずっとよく闘っていて、事が大詰めに向かって進もうとすると、決まってこんなふうに元に戻してしまったら何ともならないよ。」
 「꽃등」は最初の意味も有する。「君は事あるごとに先頭に立っているので真っ先に捕まりそうだ。最初は避けて見ているものであるから、しばらく身を避けていて、火をつけた奴が捕まったら現れろ。」 キュウリ、カボチャ、瓜、茄子のように何度も花が咲いて実を結ぶ野菜の場合、最初になった実を꽃다지というのも、花のイメージを限りなく利用した結果だ。
 「花」は、何かの上に置くか、又は有る物を表す時に使われることもある。醤油を仕込むために味噌麹を塩水で発酵させてから、味噌麹の上に振る塩を꽃소금という。また、酒甕に最初に笊を入れて取った澄んだ酒を꽃국(上澄み)、あるいは、꽃소주という。これくらい例を挙げれば、「花」のイメージが最も美しく、純粋で生き生きとした方面に無限に広がって行っていることが分かるだろう。現代語でも、美しく、生き生きとして、神秘的な花のイメージを多くの方面に適用して新しい単語を作ってみる価値があると思うので紹介してみた。

〈関連単語〉
꽃가마 꽃으로 아름답게 꾸민 가마(駕籠)
꽃각시 용모가 아름다운 새색시나 아내를 비유적으로 이르는 말
꽃까뀌 (グーグル検索なし)
꽃놀이 花見
꽃달임 ツツジ・菊などの花が咲く頃、その花びらに小麦粉をまぶしてフライパンで焼いたり餅に入れたりして、大勢で食べる催し
꽃담 여러 가지 색채로 글자나 무늬를 넣고 쌓는 담
꽃답다 ①花のように美しい②花としての美しさが備わっている、花らしい
꽃동산 ①花園②景色も優れ生活も安楽な楽園
꽃띠 한창 젊은 여자의 나이를 이르는 말
꽃메 → 꽃몰. 황해남도 청단군 청단읍의 북쪽에 있는 마을. 철따라 갖가지 꽃들이 만발하는 언덕에 위치해 있다. 꽃메 또는 화산동이라고도 한다.
꽃밥 葯 (雄しべの先にあって、中に花粉を生じる褒状の部分。(広辞苑)
꽃버선 여러 가지 색깔로 꾸미거나 수놓은 버선
꽃불 激しく燃え上がる炎
꽃샘 花冷え、春先の寒さ(トウミ2級)
들꽃 野の花
참꽃 チンダルレ진달래(カラムラサキツツジ)
화갑 육십갑자를 납음(納音)으로 이르는 말. ‘갑자 을축 해중금(海中金)’과 같이 육갑(六甲)을 둘씩 합하여 오행(五行)의 소속을 나타낸다.
화랑 新羅時代に貴族の子弟によって組織され、心身の鍛錬を行った団体。または、その団体の長。
화수회 親族の集まりや宴
화신 花信、花だより
화훼 花卉(かき)、観賞用植物
기화요초[琪花瑤草]  琪花瑤草、(仙境にあるという)美しい草花 


풀 草
줄기 幹、茎 고등 식물에 있어서 기본 기관의 하나. 식물체를 받치고 뿌리로부터 흡수한 수분이나 양분을 체관부, 물관부를 통하여 각 부에 나르는 역할을 한다. 표피계, 기본 조직계, 관다발계로 되어 있다.
대 ①茎②棒状の細長いもの:竿、軸、棒 초본 식물의 줄기 草本植物の茎(草本:植物の地上部が柔軟で木質をなさないものの総称。俗に草と称するもの。(広辞苑)) +(花柄(かへい)・花梗)
주렁주렁 鈴なりに、ふさふさと(トウミ2級)
만발하다[満発-] 満開だ(トウミ2級)
치장[治粧] 美しく飾ること、おめかし、装うこと、装い
온전하다[穏全-] 欠けたところがなく完全だ、まともだ
꽃기운 사춘기에 솟아나는 기운을 비유적으로 이르는 말.思春期に湧き出る気配を比喩的にいう言葉。(花の気配?)
꽃등 一番初め、最初、一等
치닫다 ①下から上に向かって走る、駆け上がる②勢いよく突っ走る③(感情などが)込み上げる
번번이[番番-] 毎度、何度も(トウミ2級)
무르다 ①一度買ったものを返品する②(やったことを)元に戻す、取り消す、取り返す
꽃다지 (茄子・胡瓜・瓜などの)初なり
한껏[限-] できる限り、思い切り、精一杯、ひときわ(トウミ2級)
메주 味噌玉麹
띄우다 発酵させる、寝かす
메주를 띄우다 みそこうじを寝かす
꽃소금 醤油を発酵させる時、表面に浮き上がる味噌玉に振る塩
용수 (酒や醤油を濾す)萩や竹で作った筒状の笊
지르다 ①突く②挿す、差す
용수를 지르다 (酒・醤油などを濾すために)甕に笊を入れる
꽃국 (酒の)上澄み
꽃소주 (芋焼酎を作る時に)最初に取る濃い焼酎
까뀌 ちょうな、手斧
수[繍]놓다 縫い取りする、刺繍する
육십갑자[六十甲子] 十干(じっかん)十二支、干支 
납음 納音(なっちん)運命判断の一種。60通りの干支に五行を配当して種々の名称を付け、これを人の生年に当てて運命を判断すること。

 

2020年7月22日
57-60ページ
道/道路

 道はおよそ全ての事物が行き来する場所だ。天体にも己の道があり、狐と獅子にも自分の道がある。エジプトを逃れたユダヤ人がカナンに入るために、彼らは道を探さなければならず、崔仁勳(チェ・インフン)の『広場』を所望する人々も、道を通らずにはそこへ行けなかった。
 
 道は元々あるのではなく、人が作るものだ。初めて道を作ることを「道を切り開く」という。この道は、山や丘により道が塞がっている状態で、山や丘を越えて道をつける(作る)場合に使う言葉だ。平地では普通「道をつける(作る)」または「道を開く」という。「道を慣らす」とも言うが、この場合は、路面を平らに均す行為が含まれる。主に舗装道路を作る時に使われる言葉だ。これらの表現は、道を主語に変えて言うとすれば、順に「道が切り開かれる、道が作られる、道が開かれる、道が均される、道ができた」のように使えば良い。この場合の道は「道路」に置き換えられる。「道路」は実際に人や自動車が行き交うことのできる道を指す。

 道ができると、その道を利用しなければならない。そういう時に「道を歩く」「道を行く」「道を走る」「道に迷う」「道を尋ねる/訪ねる」などの表現を使うことになる。道を行くのが不慣れなら「道が不慣れだ」、道を問題なく尋ねて行けば「道に慣れている」を、急いで行かなければならない道ならば「道を急ぐ」「道を急がなければならない」などを使う。道がなかなか縮まらず、時間がかかれば「目的地への到着が予定より遅れる」という表現を使い、それぞれ別の道を行くことになって会えなければ「道が行き違う」という表現を使う。

 道は場所に該当するので、処所格助詞を付けて副詞語として使用しやすい。「(ある)道へ行く」「道から外れる」「道に立っている」などがその用例だ。ここで使用されている道は、大部分「道路」とは異なる意味が入っている。但し、「道を歩く」と「道を走る」「道へ行く」「道から外れる」「道に立っている」の場合にだけ「道」の代わりに「道路」を使用できる。「道」が副詞語として使われる場合は、「道」の前に冠形詞(連体詞)が付く場合が多い。「帰り道で彼に出会った」「韓国は70年代に本格的な産業化の道に入った」「私と会ったその道へ逃げた」のように使う場合がその例だ。

 船や飛行機が往来する道〔航路〕、惑星や恒星、彗星が回る道〔軌道〕、学校へ行く道〔通学路〕、退勤する道〔帰路〕、見学路、旅の道、訪問路なども特殊な意味の道だ。道の意味がより抽象化したが、出世の道も道だ。「文化大国へ進む道」「医者の道」「師匠の道」「統一の道」の「道」も抽象的な道に属する。

 手段、方法、関係を「道」で表すこともある。「彼の生死を知る術が全くない」「労働界を説得する道がはるか遠い」「食べていくには程遠い」「彼に会う方法がない」「担当者に連絡がついて納品を成し遂げた」のように使う「道」がそれだ。
 
 「道」の用法と使用先を知るうえで有用な諺をいくつか紹介する。
 
 「길 닦아 놓으니까 거지가 먼저 지나간다.(道を作っておいたら物乞いが真っ先に通っていく)(誠を尽くして成したことが無駄になること)」というのは、苦労して成しておいた功績が下らないことで輝きを失うようになることを言う諺だ。待っていた人の代わりにとんでもない人が来て気分を台無しにした場合もこの諺が使われる。「길로 가라니까 메로 간다.(道を行けというと山に行く)(人の言うことを聞かないで意地を張ること)」。これは事あるたびにずれている人、又は、楽な方法を教えてもこれを受け入れない人を非難する言葉として使われる。「길 아래 돌부처도 돌아앉는다.(道端の石仏さえ背を向ける)(夫が妾を囲うといくらおとなしい妻でも怒るものだ)」。この諺は、いくら大人しい人でも自分の利益を侵害されれば腹を立てるという言葉として使われる「길은 갈 탓이요 말은 할 탓이라.(道は行き方のせいで、言葉は言い方のせい→(道は行き方で変わり、言葉は言い方で変わる))」。これは、同じ言葉でも言い方によって相手に与える影響が異なるという言葉を、道に例えて言っているのだ。道をきちんと進まなければ、とんでもない結果に直面するかもしれないだろうからだ。「길을 알면 앞서 가라.(道を知っているのなら先に行け)」本当に粋な諺だ。ある事に自信があれば堂々と躊躇わずに行えという言葉だ。「길이 없으니 한길을 걷고, 물이 없으니 한물을 마신다.(右がないので同じ道を歩き、水がないので同じ水を飲む)」これは、他の方法がないので一緒に働くようになった時に使う言葉だ。
 
 道をしょっちゅう行き交うようになると、道が慣れてきて、それ故目をつぶっても歩いて行けるようになる。道具を使用する場合にこれほどに慣れたとすれば、その道具はよく使い慣れた道具だと言うに値する(/言える)。「길이 들었다(使い慣れた)」と言えば、手に慣れてよく操れたり使用できたりするようになっていることを意味する。「길을 들인다(使い慣らす)」と言えば、「길이 들도록(使い慣れるように)」、即ち、慣れて操られるようにすることを意味する。手の動きを손길と言い、足の動きを발길と言う。救いの手、訪ねて来る足取り、多くの人たちが待っている길(道)だ。

무릇 およそ、大体、概して、おおよそ(トウミ2級)
소망화다 所望する(トウミ2級)
뚫다 (穴を)開ける、通す
길을 내다 (道を)つける、作る、開く
트다 開く、(塞がっていたものを)通じるようにする(トウミ2級)
닦다 (地面・道などを)均す、平らにする
길바닥 道路の表面、路面
반반하다 (表面が)平らだ、平坦だ
서투르다 下手だ、不慣れだ、未熟だ
익다 慣れている、なじんでいる、熟達している
죄다 ①(緩んだ物を)ぴんと張る、引き締める②(隙間を)狭める、詰める③気を揉む(トウミ2級)
길(을) 죄다 (目的地へ早く行くために)急いで歩く、道を急ぐ
길이 바쁘다 目的地まで早くいかなければならない状況だ、道を急がなければならない
길을 재촉하다 道を急ぐ
길이 늦다 目的地への到着が予定より遅れる
혜성 彗星(トウミ2級)
묘연 [杳然]はるかに遠い様子、[渺然]遠く遥かなこと 
막막하다 [漠漠-]広々と果てしない(トウミ2級)
길이 닿다 道がつく、段取りができる
메 (古語)山
뫼 墓
엇나가다 ①(線・列などが)斜めに歪む、横へ逸れる②常軌を逸する、ひねくれる
빗대다 ①遠回しに言う、ほのめかす、例える、あてこする②はぐらかす③事実を曲げて言う(トウミ2級)
길이 나다 ①(道具などを長い間使って)使い慣れる、②つやが出る、③癖になる
길이 들다 ①(動物が)なつく、慣れる②(手入れが行き届いて)つやが出たり使い良くなる、使い慣れる③手馴れる、熟練する(トウミ2級)
길을 들이다 ①飼い慣らす、手なずける、仕込む②(手入れして)つやを出したり使い良くする、使い慣らす、③熟練する(トウミ2級)
부리다 使う、働かせる、動かす、操る(トウミ2級)
언로[言路] ①신하들이 임금에게 말을 올릴 수 있는 길.(臣下が王に申し上げる道/道筋/方法)②말하는 길(話す道/道筋/方法).

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